九龍外界伝 其の九

嫌な予感というのは、双子ならではの、一種の予知能力みたいなものだったのか。

ともかく、兄の消息はそれきり途絶えた。

思い出したのは、メールの言葉。

最後に、兄は言っていなかったか?

『俺は風水師になったんだ』と。