九龍外界伝 其の十三

まるで、パソコンからいくつもの手足が生えているような姿。

そこに兄の面影は、ほとんど残されていない。

しかし私には、悲しげに徘徊する兄の姿が、しっかりと見て取れた。

「兄さん!!」

画面に向かって、私は叫んだ。