キッズ
邑 咲

「キッズまた来いよ。」
リッチの店をでたキッズは大急ぎで電脳中心へと向かった。
キッズは神出鬼没ではあるが、この頃はよく見かけるようになった。
今日は電脳中心に新作のゲ−ムが入ったというので行くらしい。
「ようキッズ。遅かったな。」
こいつは、チャン・リン。キッズの友達であり、チャン・ル−の弟である。
「やあ、チャン。いくら持ってきた?僕は1500シザだよ。」
「相変わらずいっぱいもってきてるな。俺は、500シザだ。」
二人は時間を忘れゲ−ムを楽しんだ。
「あ−あ、もう金がねえよ。キッズ、貸してくれ。」
キッズは嫌な顔1つせず、チャンに金を貸した。いつもの事だ。
キッズは自分の技術をいかして大金を得ている。
キッズは是空のメンバ−なので、一仕事終えると、ウェイから金を貰っていた。

                
20分後

「僕のお金もなくなったよ。帰ろう。」
「まさか、このまままっすぐ帰るんじゃねえよな?きっず。」
「九龍飯店でク−ロネットするに決まってるよ。」
「そうこなっくっちゃ。」
二人は電脳中心を出て九龍飯店に行った。
九龍飯店には、キッズ専用のパソコンがある。
「お前のパソコンと改造カ−ドのおかげでタダでできるな。」
キッズは苦笑した。
「おい、チャン、、、、カ−ドが無いぞ。君が持ってるの?」
「キッズ無くしたのか?」
「ああ、ポケットの中もどこもないぞ。クソ!電脳中心で落としたか?」
キッズは電脳中心に戻ったがカ−ドは無かった。
ク−ロンフロントの真ん中で立ち往生していると、話し声がした。
「おい、知ってるか?カ−ドの事。」
キッズは話に耳を傾けたが、それは双子屋のアクセスカ−ドの事だった。
「やばいな−。ウェイに言ったら怒られるよ。さてどうしたもんか。」
海鮮中心中心を歩いていると、露天人形がなにやら叫んでいた。
「宗じいさん占い占い、宗じいさん占い占い、、カッカカカッカカカ−ド。」
なんとも都合よくカ−ドという言葉が出てきた。
「キッズ!宗じいさんの所に行こう。」
占いで見つけて貰おうとでも言うのか?とキッズは内心思ったが、気休めに行ってみた。
「カ−ドか。ちょっとまってろ。占ってやる。、、、、、、、、、、、、わかったぞ。双子屋に行って見ろ。そこじゃ。」
キッズは礼なしに、急いで双子屋へと向かった。
双子屋のドア開けるといつも通り気味悪い、双子師がいた。
「なんだ?双子の申し込みか、、?」
「あの、アクセスカ−ド知らない?」
「ああ?アクセスカ−ドか、、、さっき男がへんなカ−ドを持ってきたな。改造してあった奴か?あの男なら多分気孔塾にいったんじゃないか?」
「わかった。ありがとう。」
「ケっつかれちまたよ。キッズ。」
「ああ、僕もさ。まいったな、ウェイの所か。入れないぞ。」
キッズは気孔塾についたが、カ−ドの事で怒られるのを気にして、入らなかった。
「まだかな−。ひょっとして帰ったかな?」

               
50分後

「キッズ見ろよ。男が出て来るぞ。」
キッズは落ち着き払い言った。
「まってたよお。宗爺さんの奴本当だったよ。あんたがもってたのか。
そのカ−ドには細工をした。だからアンタには使いこなせない。さっ、返してくれ。」
キッズは男からカ−ド貰うと立ち去った。
「悪いね、じゃね!」
キッズはこの後、男のためにモンスタ−ROMを作るはめになる。


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